しばらく多摩地区の糖尿病診療の変遷について書いてみます。多摩地区の人口は約450万人ですが非常に広範な地域性をもっています。西東京市・町田市・奥多摩町も多摩地区です。都内の糖尿病診療状況に対して三多摩（西多摩・北多摩・南多摩）に存在する糖尿病医療格差は、この30年間で徐々に改善はしています。しかし都内優位が持続しています(立川では新宿に行くことを都内にゆくと言います）。特に、西武線沿線・京王線沿線では、糖尿病患者さんに対する糖尿病専門医数が明らかに不足しています。更に、JR青梅線・五日市線沿線の人口増加・高齢化による糖尿病患者さんの増加は明らかですが、社会インフラとして必要とされる糖尿病専門医はこの10年間全く増えていません。