院長のつぶやき

●遊びの話と仕事の話を交代で書いてゆきます・・(126)血清アルカリフォスファターゼが低値の方へ

 皆様、お変わり無くお過ごしでしょうか。本日は2025年
6月15日(日曜日)です。 先週の残務整理のため朝から
クリニックにいます。6月5日よりお休みを頂き、日本内分泌
学会総会に参加してきました。幕張メッセでの開催は随分
と久しぶりです。JR京葉線に乗り換えの際に東京駅構内の
混雑で迷子になりそうでした。隣会場の幕張メッセ展示場
ではドローンの展示会が開催されており随分の人手でした。

 今回の大会長は千葉大学学長 横手幸太郎先生・メイン
テーマは、「異文化通じて内分泌学の未来へ」です。今回は
カルシウム代謝関連疾患のセッションを中心に聴講してきま
した。

 昔、当院ホームページ(院長のぼやき)に血清アルカリフォス
ファターゼのみ高値の患者さんについて書きました(原発性
副甲状腺機能亢進症です)。有り難い事に現在でも毎月
かなりの視聴が有ります。 今回は、反対の血清アルカリ
フォスファターゼのみが低値を示す、低フォスファターゼ血症に
ついて書きます。

 低フォスファターゼ血症はアルカリフォスファターゼの活性
低下による遺伝性全身性代謝疾患です。生後間もなく
発見される新生児型・乳児型・小児型・成人型・歯限局
型などがあります。特に成人型はかなりの患者さんが見落
とされている可能性があります。

 成人型の症状は、「再発性足趾骨折と骨格変形・
慢性的な筋肉痛・筋力低下と疲労感の持続・歯科の
症状として永久歯の誘因のない早期脱落など」です。
 このため、歯科・内科・整形外科・リウマチ膠原病科・
精神科などの複数の診療科を受診されている可能性が
あります。 これが早期診断を遅らせる誘因です。

 昭和62年(1987年)に医師となり原発性副甲状腺
機能亢進症の患者さんを800名ほど診察しましたが、
この低フォスファターゼ血症の確定診断に到った患者
さんはまだいません。 その理由は上記の通りで、
低アルカリフォスファターゼ血症の異常が医師に認知
されていないからと思われます。近年治療薬も開発
され、お元気に過ごして頂ける可能性があります。

 新型コロナ感染症まだまだ持続しています。
皆様、どうぞ御安全に。  住友

(2025年6月17日)

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内分泌科・甲状腺・糖尿病・一般内科

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