2019年7月16日立川病院講堂にて、第1回立川市CKD(慢性腎臓病)
ネットワーク医療連携の会が開催されました。 沢山の先生方に
診察終了後お疲れの所ご参加いただき厚く御礼御礼申し上げます。
当方は立川市医師会からの世話人として参加して参りました。
第一演題は、多発性嚢胞腎についてご講演頂きました。聞き
慣れない病名ですね。腎臓に嚢胞(水のたまった風船の様なものと
思って下さい)が多発する疾患です。多い方は100個以上出現する
事があります。この疾患は遺伝性があり、常染色体優性遺伝の方が
多いようです。そして約50%の方が慢性腎不全に進展し腎代替療法
(血液透析)を必要とします。また、高血圧症の合併が効率にあり
脳出血などの脳血管障害を合併する事があります。脳動脈瘤を
合併し、くも膜下出血にて診断される方もいます。ご親族に
慢性腎不全(透析治療あり)の方がいる・腎嚢胞と言われた事が
ある方は、一度腎臓病専門医を受診をお勧めいています。
まずは、血尿・蛋白尿のの有無を検尿で判定し腹部エコー検査を
実施することが早期の発見につながります。最近は腎嚢胞の増大を
抑制する(遅くする)治療薬も保険医療で投薬可能となりました。
20年以上前になりますが当方も透析医療に従事していた時期が
あります。多発性嚢胞腎の患者さんも担当しました。早期に発見
する事ができれば21世紀の日本であれば病状を悪化させずにすむ
可能性があります。腎臓病専門医は遠い存在ではなくなりました。
皆さんのまわりの方にも声をかけて頂ければ幸いです。