院長のつぶやき

日本の糖尿病事情について・・その②

今回は、糖尿病合併症について書いてゆきます。

糖尿病の3大合併症の中でも糖尿病腎症は、最も自覚症状がなくゆっくりと進行します。発症した最初の時期は少量の蛋白尿が腎臓より漏れてくるのみです。この蛋白尿を尿中アルブミンといいます(保険診療で3月に1回測定可能です)。この検査が陽性となったときには、一般的に糖尿病歴が10年近くと考えます。
この時期には糖尿病末梢神経障害(足のしびれ感など)や糖尿病網膜症(眼底出血-網膜の中の出血です)が同時に認められます。

このような糖尿病合併症がなく蛋白尿のみが認められる場合や、血尿が同時に検出される場合には、慢性糸球体腎炎や高血圧性腎硬化症(高血圧によって腎臓が壊れて機能が低下した状態)を疑います。

糖尿病腎症の治療に最も有効な治療は、まず血糖コントロ-ルです。
熊本大学の先生方が1990年代後半に発表された結果では、HBA1C-7.0%以下にコントロ-ルされれば糖尿病網膜症や糖尿病腎症はまず発症しないとされました。日本糖尿病学会の推奨する治療目標も、最低でも7.0%を下回るコントロ-ルを実現する事となっています。

次回は、糖尿病腎症の内服薬を用いた治療について説明します。

(2016年12月9日)

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