院長のつぶやき

日本の糖尿病事情について・・その③

前回は糖尿病腎症の一般的なお話を書きました。

今回は、糖尿病腎症の内服薬による治療について書いてゆきます。昔、小平市で行った患者さん向けの講演会(タイトル:糖尿病腎症-2008)の内容からの抜粋です。

糖尿病患者さんには高血圧症の合併が多く認められます。
最も重要な事は、130/80以下に血圧を下げ維持する事です。
血圧を下げるには食事中の塩分をしっかり制限することが必要です。そして血圧降下剤を内服する事となります。
しかし、どのお薬でもよい訳ではありません。以前に原発性アルドステロン症のお話でHPに掲載した、レニン-アルドステロン系をブロックする薬剤(通称、RAS系阻害剤)が第一選択薬(まず一番目にのむ薬)に推奨されています。

正しく内服して頂き、血圧を130/80以下に保ち、血糖コントロールもほぼ正常化させ、コレステロール合成阻害剤を内服して悪玉コレステロールも120以下まで低下されると、一回発症した糖尿病腎症が改善してゆく報告が増加しています。これを糖尿病腎症の寛解といいます(すくなくとも糖尿病腎症の進行を遅らせ、腎不全と透析治療となる方を減らせる可能性がある)。

糖尿病腎症になってもあきらめる事はありません。しかし看護師さん、薬剤師さん、栄養士さんなどの力も大いにかりて糖尿病腎症の寛解を目指して治療をすすめてゆきましょう。

(2016年12月14日)

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