家族性高コレステロール血症・ヘテロ接合体は、人口200~500名に1名の頻度で発する、遺伝性代謝疾患の中では最も多い疾患です。しかし一般知名度(疾患認知度)はきわめて低く、また、医師の中でも患者さんを見た事がない医師が沢山います(実は気がついていない可能性も)。この患者さんも心筋梗塞を発症し立川相互病院に緊急搬送され循環器内科にて緊急カテーテル治療をうけたのち、家族性高コレステロール血症・ヘテロ接合体と診断されました。23才で就職し職場検診で高コレステロール血症と診断されていましたが多忙にて全く受診できず、30才台後半になり、しぶしぶ会社近くの内科クリニックを受診。プラバスタチン10mg/日の投与を受けていましが、ほとんどLDL値は低下せず。ご本人も、また、内科クリニックの主治医も家族性高コレステロール血症・ヘテロ接合体の事は知らなかったとの事です。20才台より、当方と同じ診療科(腎臓・内分泌・糖尿病・代謝疾患)の医師、または、場数を踏んだ循環器内科医師に巡り会えれば、この様な心筋梗塞・重症冠動脈硬化症を発症せずに過ごす事が出来たのかもしれません。しかし、1970年台~1980年台は、陰イオン交換樹脂以外はほとんど治療薬がない時代す。心筋梗塞発症を防ぐ事は困難であったのかもしれません。
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