今回は、LDL吸着療法(LDL-アフェレーシス)について書きます。ご存じの方は殆無いでしょう。「アフェレーシス」療法とは、患者さんの血液中から不必要な成分悪玉であるLDLコレステロール)を取り除いて、浄化した血液を再び患者さんに戻す事を言います。手順として、まず、前腕などの静脈に針を2本刺します。1本は血をゆっくり取り出すため(脱血といいます)、もう1本は浄化された血液を返すため(返血といいます)です。脱血した血液を血漿(血液の液状成分をいいます)分離器で、赤血球や白血球などの血球成分と血漿とに分けます(分離)。そして、分離された血漿を、悪玉コレステロールを吸着する吸着器に導き、悪玉コレステロールを除去します。このとき、コレステロールの部品(分かり易するため、この様に表現しました)である、アポリポタンパクB(APOB)を目標として吸着します。吸着器通過後の血漿は、再び血球成分と合流させ体内に返血します。国立循環器病センターのHPをごらん頂くと分かり易いです。
*国立循環器病センターのHP http://www.ncvc.go.jp/cvdinfo/pamphlet/blood/pamph59.html#ldl