前回は、高血圧症を初めて指摘された35歳男性の概略について説明しました。
初診時に丁寧な診察を行いましたが、血圧が152/92であった以外に異常を認めませんでした。本態性高血圧症を疑う、家族歴・生活歴・塩分過剰摂取のない方でしたので、二次性高血圧症を否定する必要があると診断しました。
二次性高血圧症の原因となる疾患には、下記の様なものがあります。
(1)下垂体疾患・・・先端巨大症 クッシング病
(2)甲状腺疾患・・・バセドウ病
(3)副甲状腺疾患・・原発性副甲状腺機能亢進症
(4)副腎疾患・・・・原発性アルドステロン症 褐色細胞種
クッシング症候群
(5)慢性腎不全・腎血管性高血圧症を含むその他の疾患
なにやら難しい病名がたくさんありますね。発見された先生のお名前のついたものもあります。 次回から、代表的な疾患を説明してゆきます。