二次性高血圧症の原因となる疾患の、最も多い原因は慢性腎不全です。
慢性腎炎や糖尿病腎症が原因となります。これは、腎臓の機能を見る採血や採尿を実施することで、診断がつきやすい状態です。
しかし、先日来お話ししている二次性高血圧症の原因となる各種の内分泌疾患(いろいろなホルモンが過剰にですぎることで高血圧症となる)は、簡単な採血採尿では診断がつきにくい場合が多いために見過ごされしまいがちです。特に副腎からアルドステロンが過剰に分泌される原発性アルドステロン症は、初診高血圧患者さんの5%以上に存在すると近年報告されています。発症当初は、やや血圧が高いだけで、ほとんど自覚症状はありません。また、最近は動脈硬化や心不全・腎不全を起こしやすいことが分かってきました。なかなか手ごわい相手です。