糖尿病の大切な検査の1つにHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)があります。
血糖値は「今この時の血糖の値」であるのに対してHbA1cは「1~2か月間の平均的な血糖値の指標」です。赤血球内のヘモグロビンにブドウ糖(血糖)が結合する性質があり、血糖値が高い状態が続くと、より多くのブドウ糖がヘモグロビンに結合します。赤血球の寿命が約120日であるため、この検査によって過去1~2か月間の平均血糖値を評価できるのです。

血糖コントロールの目標としては日本糖尿病学会がコントロール目標値を設定しています。これは、適切な食事療法や運動療法だけで達成可能な場合、または薬物療法中でも低血糖などの副作用なく達成可能な場合の目標値です。
高齢者(65歳以上)に関しては別の基準が設けられているので注意が必要です。

治療目標は、年齢、罹病期間や治療方法、合併症の有無、低血糖の危険性、サポート体制などに加え、高齢者では認知機能や基本的ADL、手段的ADL、併存疾患なども考慮して個別に設定します。
また、妊婦さんは目標値が異なります。主治医にご相談の上ご自身の目標値を設定してください。
当院ではHbA1cの即検査機を導入しています。糖尿病でご受診の方のほとんどは採血の際に結果がすぐにわかりますので処置室で看護師にお聞きください。
(ここらん)















